第1回レーザーラジアル北海道選手権を振りかえって
 今回のレポートはラジアル選手権を実施するに至った経過と今後の取り組みを主体に記述したいと思います。

 北海道のラジアル選手権を実施してはという話しは2002年秋の屈斜路湖フリート練習時に発しています。
秋の屈斜路湖はそこそこの風があると言うこと、多少風が強くても湖のためレスキュー体制が簡易であること、屈斜路湖フリートメンバー全員が遠征することなくレース参加可能である。などなどの議論の末、多数ある問題点の解決のためには屈斜路湖フリートだけの少人数レースでもよいから一度実験的に屈斜路湖でラジアルのレースを実施して見ようという事でした。

さて、その問題点とは
第一、ラジアルリグを持っているレーサーが少ないのではないか?
第二、地元運営だと運営者はレースに参加できないのでは?
第三、レース場所は?
第四、時期的にキャンプは厳しいので宿泊施設は?
第五、レセプションの場所は?
第六、日が暮れるのが早いのでレース日程やレース数は?
第七、費用は?

これらを解決するために
ラジアルリグ8艇を屈斜路湖フリートで準備して乗り廻しによるレースを実施。
レースに出れない者は運営の実施。
日程は初めてのことなので1日で出来る範囲で実施。
ショートコースで予選ラウンドと決勝ラウンドの実施。
屈斜路湖ポント地区でのレースの実施。
ポント地区にある屈斜路湖ウォータースポーツ交流館の借用。
費用は極力掛けないように長老達からの寄贈でまかなう。

結果&レース内容
 レース当日、早めに湖面に出て測定したところ北西風(300〜330°)6〜8mブローで10m以上あり、初レースの者もいるので和琴半島内にBマークを降ろしたがその後風が落ち4〜6mの安定した風速になったのでポントとコタンの中間地点にBマークを打ち和琴半島とBマークの中間地点に@マークを落としたショートコースを設定する。
この湖面ではこの設定をロングの場合は@マークを和琴半島の突端に持って行くのが可能だがその場合アンカロープが100m以上必要になるので気の重い話しである。
また、1Rのスタート前に本部艇が流される現象が起きた。この原因はアンカーの降ろした場所が岩盤で風が5〜6m以上になるとアンカー効かなくなるということが判明した。
さらに、レース海面としては北風の場合は何等かの形で和琴半島の影響を受けると云う事と左右の湖岸の影響も受けるということがわかった。

 さて、レースは短い1上にどのようにアプローチするかが焦点であったが難しい風の振れによりロング1本でということはなかった、少なくとも2〜5回のタックを要したように思う。
スタート〜@上〜Aサイド〜B下まではフリートの差が無く、特にリーチングではブローがかなり入っているのでほとんどの者が楽しそうにプレーニングしていた。
2上までのクローズでブローをどのように掴んで耐えるかが勝負どころであったような気がする。
そしてこの大会を征したのはこういう地形を良く理解できる百戦練磨の高松氏であったということも当然といえば当然かも知れない。

今後の課題
さて、問題点が山積みの様に発生した。

@最終レースが午後2時30分に終わって帰着してから、部分改装作業をし閉会式を終えたのが16時頃、撤去作業をするころはすでに周りは暗かった。
主催者側が全ての撤収作業を行うのは大変な無理があるということがわかった、艇は自分の艇を持ち込んでの参加の方が一番ベターである。

Aレース日程はやはり2日間に分けて十分なコースを引いた方がベターである。

Bレース湖面はポントよりも砂湯の方が選手に公平なコースを引ける。

Cポントは吹くとアンカーが効かなくなるところが多い、運営しずらい。

D屈斜路湖ウォータースポーツ交流館では水と火の利用を禁じているということがわかった。

E今後の開催は、各フリート持ち回りという声が上がったがまだ時期早々に思われるので当面「ラジアル選手権」が根付くまで屈斜路湖で開催するのがベターだと思う、各地にラジアルが拡大普及する頃に検討するのが良いと思う。

F上記を考慮すると開催にあたっての問題点は実施する屈斜路湖フリートに一任した方が良いと思う。

G最後に一番の問題は、2回大会から日本レーザー協会のレース日程に公認レースとして組み込んでもらう事である。これは2004年レーザー全日本選手総会で次期北海道地区レース委員の能代仁氏が承認されるまでの間は現レース委員の鈴木康夫氏に託すことになる。

最後に優勝者に与えられる名誉の「持ち回ラダー」が小樽フリートの島田重司さんより寄贈されたものであることを報告して「レーザーラジアル北海道選手権」のプレ大会を実施してのレポートといたします。
北の番屋(ノースハウス)管理人・船頭船酔
(「ふながしらせんすい」、またの名を「せんどうふなよい」)
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